user【週刊】AI時代に月100万円以上稼ぐ海外個人開発者を毎週1人ピックアップして秘密を深堀り!search
たった1人で様々なAIプロダクトを開発して年間3億円稼ぐ起業家「Pieter Levels(ピーター・レベルズ)」氏
Nomad Listの開発者で有名な個人開発者でありデジタルノマドであり1人起業家のPieter Levels(ピーター・レベルズ)氏にフォーカス!
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ウマたん
2024/01/29

こんにちは、ウマたんです。

AI業界で活躍するナイスガイを紹介するこのニュースレター。

今回フォーカスしたいのはこの人「Pieter Levels(ピーター・レベルズ)」氏!

AIの専門家というわけではないがAIのプロダクトを数々リリースして大きな収益を得ている。AIを使ってなんかサービスを作ってみたい!という人の参考になるはず。

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(出典:https://www.wired.com/2014/08/12-startups-in-12-months/)

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さて、NomadListというサービスを作ったことで有名な個人開発者「Pieter Levels(ピーター・レベルズ)」氏

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なんと個人で開発する一人起業家(海外ではSolopreneursとよく言う、あと個人開発者のことをindiehackerと言う)でありながら、めちゃくちゃ稼いでいる。

📸 http://PhotoAI.com $65K MRR

🖼 http://InteriorAI.com $38K MRR

🌍 http://NomadList.com $38K/mo

🛰 http://RemoteOK.com $35K/mo

の合計176k $ /monthなので、個人開発サービスで月2500万円くらい稼いでいる計算に。

すなわち年間3億円。

代表作は上記のサービスだが、他にも色々なサービスを開発しているのでおそらくもっと収益はあるはず。

ちなみに

http://levels.vc $134K/moというのは彼の投資ポートフォリオのことで投資収益だけで、月2000万円ほど稼いでいることになる。

スタートアップ投資ではなくて大手AI企業やS&P500など手堅いところに入れてこの収益なので、おそらく運用資産はゆうに10億円を超えているのだろう。

このニュースレター執筆時点で彼のポートフォリオのうちNvideaへの投資が15%と圧倒的に高いのが面白い。

また、彼が書いた以下の個人開発のススメに関するハンドブックもめちゃくちゃ売れている。

THE INDIE MAKER HANDBOOK

現時点で20,000冊売れているので、単純計算30$×20000=600kドル(9000万円)ほどになる計算。ちなみに僕自身も購入したがめちゃくちゃ参考になった。

https://twitter.com/levelsio/status/1749048475356954957

ここまで見てきて分かる彼のすごいところは基本的に収益を全て公開しているところ。

ただそんな彼も最初からすごいわけではなかった。かなり苦労した結果、今があるのである。

そんな彼のストーリーについて見ていこう!

今は更新が止まってしまっているが彼のブログをのぞくと色んな試行錯誤が見て取れて面白い

https://levels.io/blog/

Youtubeで音楽をアップロードして稼いでいた時代

彼はビジネス系の大学を卒業後、就職せずにYoutubeに音楽をアップロードして月に2000ドルから3000ドル稼いでいたそう。

確かにそれくらい稼いでいたら就職しなくてもいいという選択肢になるかもしれない。

しかし、1日家にこもってPCの前で作業ばかりすることに退屈を感じていたそう。

確かに退屈だ。そしてたとえ稼げても、何か独創的な活動をしているわけではなく、誰かが作った音楽をアップロードして稼ぐというのは法律的にはグレーで精神的にもあまりよくないことが想像できる。

そんな中友人からPC1つで作業できるなら家のもの全部売り払ってPC持って旅に出たらいいんじゃない!?とのアドバイスをもとに旅に出ることにする。

そこからアジアを中心に色んな国を旅する(ノマド)のだが、収益は軒並み落ちてきていて生活に苦しくなってきたそう。

結局ノマド生活が難しくなった彼はオランダの実家に帰り今後の人生を考えることになる。

周りの友達は大学卒業後に名だたる企業に就職したのに、自分は収入もほぼなく実家にこもってるなんて・・・

そんな状況の中、ピーター・レベルズ氏の起死回生の挑戦がはじまる。

12ヶ月で12個のスタートアップを立ち上げる

とにかく何か新しいことをやらなくては・・・!と彼は12ヶ月で12個ものスタートアップを立ち上げる計画をはじめる。

詳細は以下の彼のブログからのぞける

https://levels.io/12-startups-12-months/

ちなみに今年は彼にならって僕も12個のサービスを立ち上げてみようかなと画策中。2024年1月のリリースはfilmatchという映画のデータベース。よかったら見てみてください。

https://filmatch.jp/

Play My Inbox

さて、そんな彼が最初に立ち上げたのがPlay My Inboxという音楽共有サービス。友達と音楽をメールで送り合っていたレベルズ氏は送りあった音楽をプレイリストにして後から確認できるアプリを作った。

レベルズ氏の作るサービスは基本的に自分の課題や原体験にフォーカスしている。彼はサービス開発においてまずは自分の課題にフォーカスせよ!と言っている。

このプロジェクトは結局お金はならなかったがなかなかエキサイティングだったらしい。

gifbook

続いてのサービスが、gifbookというアニメーションGIFを印刷して本にするサービス。ネットで完結するサービスではなくて本印刷や配送などのリアルオペレーションも入るので利益がかなり少なかったらしい。ということで閉じることに。

Go Fucking Do It

続いてのサービスが、Go Fucking Do Itという”いいからとりあえずやれよ!”という挑戦的な名称のサービス。自分の目標と期限を入力してクレジットカードを連携、それが上手くいかなかったらお金を払わなくてはいけないサービス。

これは僕自身考えたことがあるサービスだが、どうやって目標達成or未達成を判断するか難しく人の性善説に頼るのはあまりにもサービスとして貧弱だと思いやめた過去がある。

しかしレベルズ氏は、人に目標と期限を自ら入れてもらって自己申告制でこれを判断してもらう仕組みでこれを作った。

なんとこのサービスで月500ドルほどのお金が入ってくるようになり、なんとか生きていけるようになったらしい。

ちなみにサービス名称を、最初はもうちょっとちゃんとした名前にしようと思ったらしいのだがFuckingという汚い言葉をあえて入れたGo Fucking Do Itという名称にすることで多くの人の注目を集めて結果的にバズを産んだらしい。

この経験から、ありきたりの名前をつけるよりも他の人が使わないようなフレーズをあえて使うのはマーケティングにおいて効果的だよーと話している。

Nomad List

そして4つ目のサービスが代表作「Nomad List」である。

レベルズ氏の代表作であり、今もなお彼はNomad Listの創業者の人といわれることが多い。

当時、自分自身の経験をもとにノマドとして暮らすのに最適な場所を探していた彼は、なかなかネットに情報がなくて苦労する。

生活費が安く、天気がよくて、ネット環境がよいところを総合的に判断したいのだが、そんなに都合よくノマド向けの情報を整理して比較してくれているサイトはない。

ということで自分で作っちゃったのがこのNomad Listなのだ。

やはり自分の原体験や課題にフォーカスしている。

そして、最初からプロダクトを作るのではなくて最初はそれらの情報をスプレッドシートにまとめてTwitterで共有した。

しばらくしてTwitterを見ると大きなバズを生んでいた。

なんと間違えて誰でも編集できるような権限にしていたことで、多くの知らない人が新しい都市や情報を追加して共有することで大きなバズになっていたのである。

これで間違いなくニーズがあることを確認したレベルズ氏はすぐにプロダクトを開発しリリース。

現在時点で月500万円ほど稼ぐサービスになったのである。

ここでの教訓は

・自分の課題にフォーカスしてプロダクトを作る・プロダクトはいきなりガッツリ開発するのではなくてスモールに作ってシェアする・フィードバックを受けたりユーザーが自分で参加できたりする共有の仕方がよい

である。

Nomad Listの成功後も色々なサービスを開発し、リモートワーカー向けの求人サイトであるRemoteOKはNomad Listと同じく月500万円ほどのサービスに成長している。

AIスタートアップを複数リリース

そして、彼は2023年AIの流れに乗って多くのサービスをリリースしている。

冒頭で紹介したが、なんと収入はNomadListよりも大きい。

📸 http://PhotoAI.com $65K MRR

🖼 http://InteriorAI.com $38K MRR

合計で約100k$ すなわち月に1500万円ほどをAIサービスから生み出していることになる。

どちらもいわゆる画像生成系AIサービスで、自分の写真をいい感じに生成してくれたり家に置くいい感じのインテリアを生成してくれたりするサービス。

これも、最初にTwitterで画像生成結果をポストしたところバズったのでサービス化に踏み込んだようだ。

それほどサービス開発難易度は高くないように見えるが、これだけの収益を生んでいるのは驚きだ。

しかし、売上だけ見るとものすごい数字だが、そんな楽な話でもないらしい。

彼のAIサービスについての考えは以下のYouTubeで述べられているので興味のある方はチェックしてみてほしい。

この動画で、彼は今の時代に個人開発AIスタートアップは難しいという話をしている。


YouTube Video: 9Wjec3wh4p8


誰でも簡単に開発ができるがゆえに参入障壁が低くアイデアもすぐパクられてしまう。

さらにAI領域は新しい情報がどんどん出てきて日々AIが進化していくので常に最新の情報をウォッチしていないといけない。

それでいてAPIの利用料がバカにならず、利益が少ない。AIの開発の大本であるGPUを提供しているのは実質Nvideaであり、AI開発の費用そしてAPIの利用料を握っているのは実質Nvidea。その構造を痛いほどわかっているがゆえに彼の投資ポートフォリオの15%がNvideaなのだろう。

彼はVCから投資してもらわず自己資金だけでサービスをグロースすることをポリシーにしているが、この状況の中でVCから大型資金調達したシリコンバレーを中心とするベイエリアの会社にはなかなか勝てない。

参入障壁を上げるために独自性を出したいならモデルをファインチューニングをする必要がある。彼自身多少のファインチューニングをしているようだが、もっと独自性を出すのであればPythonの知識やAIの知識を学ぶ必要があると言っている。

そしてそれらの領域は自分には難しすぎて手に負えないとも言っている。

逆にPythonを学ぶのは多くの人にとって大きなチャンスになるのだ。

Pythonを学ぶのであればぜひ以下にまとめている僕のUdemy講座をつまみ食い的に受講してみてほしい。

https://toukei-lab.com/my-udemy-course


今の時代、ChatGPTをはじめとするAIサービスの登場によりコーディング自体は比較的ラクになり、より多くの人に個人開発の門戸が開かれたと言える。

企画力やマーケティング力があれば最悪開発力がそれほどなくてもAIを使ってサービスを開発しリリースすることは可能だ。

どんどん新しい技術を学んで新しいサービスをリリースしていこう!


ということで今回は「Pieter Levels(ピーター・レベルズ)」氏にフォーカスしてきました。

いかがだったでしょうか?

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