こんにちは、ウマたんです。
めちゃくちゃ稼いでいる海外個人開発者にフォーカスするこのニュースレター。
今回はシンガポールに住む「Jon Yongfook(ジョン・ヨンフック)氏」にフォーカスして見ていきたいと思います!
これまで紹介してきた開発者とは違い、エリートコースを歩み会社員としても出世して大きな企業の重役などの経験もしてるすごい経歴の持ち主。
そんな彼のキャリアは実は日本でスタートしている。
Jon氏は2002年にイギリスの大学を卒業した後、まず日本(東京)で就職している。
日本のデザインエージェンシーで働き、その後に電通に移り国際的な企業のデジタルマーケやアプリ開発の手伝いをしていた。
その後、東京でそのまま起業。
起業したサービスは人気のレシピをシェアするプラットフォームで、なんとTime誌が選ぶ2008年の優れたWebサイト50選にも選ばれたらしい。
そして起業してからたったの1年2ヶ月でアメリカの企業に売却している。
当時彼はコーディングからデザイン、マーケティングまで全てやっていたとのこと。このときから1人起業家としての才覚を現している。
売却後は、GLADD(旧 GLAMOUR-SALES)というECサービスを運営する日本の会社にシリーズAのタイミングでジョイン。取締役として会社の成長に寄与する。
その後、クックパッドに取締役としてジョイン。海外展開に向けて尽力する。
元々起業したサービスがレシピ共有プラットフォームだったため、かなりの活躍を期待されての参画だったのだろう。
ここまで約10年間、Jon氏は日本を拠点に様々な企業を渡り歩きながら起業も経験し、ザ・エリートコースを歩んでいることが分かる。
実は彼は、クックパッドの海外進出に際してシンガポールに支社を立ち上げている。
そしてそのままクックパッドを辞めて、拠点を日本からシンガポールに移し2013年に自分の会社を立ち上げたのだ。
資金調達をして大きくスケールすることを目指すようなスタートアップではなくて、自己資金でソフトウェア開発やコンサルをやりながら地道に稼ぐような形。
そこからしばらくソフトウェア開発やコンサルティングやコンテンツ販売など幅広くおこなう。
このまま個人で会社を経営していてもよいものだが起業してから2年ほどして日本のテック企業デジタルガレージに飛び込んで、グローバル企業のプロダクトデザインを主導する経験をしている。
起業して自由にやっていたが、このタイミングにてより大きな挑戦を求めて会社員に戻っているのが面白い。
デジタルガレージでの挑戦はそれなりに面白かったようだが、2年7ヶ月後の2018年に会社を辞めて、やはり自分でサービスを作る選択をする。
しばらく自分で手を動かして開発する機会から離れていた彼はなんと12ヶ月で12個ものスタートアップを立ち上げる挑戦をするのだ。
実はこれは、有名なソロプレナーであるピーターレベルズが挑戦したことで有名なやつ。
・たった1人で様々なAIプロダクトを開発して年間3億円稼ぐ起業家「Pieter Levels(ピーター・レベルズ)」氏
実は僕自身も今年12ヶ月で12個のサービスを立ち上げるべく奮闘中。
・1月:映画まとめサービス「Filmatch」
・2月:汎用ゲームアプリ「Dice, Cards, Coin, Roulette」
・3月:習慣付けサービス「30 Day Challenge」
めちゃくちゃキツイけど、サービスってのは世の中に出してナンボ。時間をかけたからっていいサービスが出来るとは限らない。
それでは、Jon氏が立ち上げたサービスをいくつか見ていこう!
・zipsell:デジタルコンテンツを売るためのプラットフォームを作る方法を売るサービス。このzipsellではGithubのリポジトリを誰でも無料で手に入れられるようになっている。そして、PDFのガイドなどが欲しい場合はお金を払わないといけない仕組み。コンテンツ販売としてはかなりアリな売り方だ。
・promomatic:アプリをApple StoreやGoogle PlayにリリースしたりProduct Huntに告知したりする際に面倒なのがアプリの機能を画像でわかりやすく見せてあげること。そのテンプレートを豊富に提供してくれるのがこのサービス。開発者の面倒を解決してくれる良いサービス。
・Tech Jobs Asia(サービス停止済):アジアのマーケットのテック系採用情報をまとめたサービス。Jon氏自身がアジアリージョンで採用担当マネージャーをやっている時にテック系の人材の採用に困った経験と自分自身がテック系人材で応募しようとしたときに採用情報がなくて困った経験から作ったサービス。
Jon氏は順調にサービスを開発してきていたが、どれもそれほどヒットすることはなくここまで気ていた。
しかし、ここにきて7個目のサービスTalkshowがヒット。
日の目を浴びて、とうとう多くのトラクションを得ることになるのだ。
彼は、このサービスに注力すべく12ヶ月12個サービス開発チャレンジはここでストップしTalkshowに全力を注ぐことにする。
このサービスは、世界中の人々と仕事をしてきたJon氏だからこそ感じた課題作られたサービス。
現代では1つのチームに色んな国の人が混ざっていることも少なくなく、様々なタイムゾーンの国々から仕事をするのが当たり前になっている。
僕も外資系の会社に以前勤めていたので分かるが、アメリカとヨーロッパとアジアのタイムゾーンの人々で同時にミーティングをしようするとめちゃくちゃ大変で誰かが深夜とか早朝にミーティングに入らないといけない。
だからといってテキストコミュニケーションだけにしてしまうとなかなか伝えたいことが伝えられないことも多い。
そこで考えられたのがこのTalkshowというサービスで、ビデオ通話を時間差で送り合うプラットフォーム。
リアルタイムではなくて時間差でビデオ通話をするという、今までにない発想のサービスだ。
このサービスは大きな反響を得て以下のような反応を得ることができた。
しかし残念ながら、無料トライアルから有料トライアルへの転換率は非常に低く、結果的にほとんど収益を得ることはできず持続的なサービスにはならかった。
アイデアは面白かったがサービスを利用するハードルが高かった。
このサービスは同僚とのコミュニケーションを円滑にするのが目的なので1人のアーリーアダプターが面白い!と思って使っても他の同僚が使わないと意味がない。
そして、他の同僚に使わせるのが非常に難しい。
動画を自分で撮って送るってのはYoutubeとかTiktokをやっている人からするとなんてことないかもしれないが、それ以外の人からするとめちゃくちゃ億劫だし恥ずかしさもある。使うハードルがめちゃくちゃ高いのだ。
結局アーリーアダプターだけ面白がって飛びついて、多くの人に使われることはなく終わってしまった。
これで挑戦は終わり・・・とはならないのがJon氏のすごいところ。
ここで諦めて会社員に戻りそうなものの、Jon氏は諦めなかった。そしてこの諦めない精神力が大ヒットを生み出す。
ちなみに彼は独立してサービスを作り始めた段階で、しばらくは不自由なく暮らせるまとまったお金を持っていたと言う。
仮にしばらくヒットを当てられなくても退場しなくてよい資金や土台を作っておくのは個人開発において非常に大事だ。
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